ヒト AME
ヒト AME(hAME)フェーズ I 研究では、放射標識化合物を投与し、薬剤関連(放射標識により識別)の総合的な動態を評価します。研究では、親薬物の薬物動態、マスバランス、排せつ経路および代謝経路を評価し、代謝物のプロファイルが前臨床 ADME 研究のものに相当することを確認するとともに、不均衡性やヒト特異的な代謝物を特定します。
ヒト AME 研究は、薬物関連物質の AUC(濃度曲線化面積)10% 以上、および排泄物から回収された放射能の 80% 以上の血中代謝物の特性を明らかにすることを目指しています。
とりわけ毒性代謝物であったり、動物と比較してヒトに特有の代謝物と考えられる場合、さらに、将来の研究デザインを計画するために、主要代謝物および排泄パターンの情報を早期に裏付ける必要がある場合は、hAME 研究を早期に実施しましょう。
hAME 研究は通常、治験のフェーズ II の後に実施されることはありません。
hAME チームは、核医学薬剤師、放射線安全委員会のメンバー、医師、DMPK サイエンティストで構成されています。チームはスポンサーやお客様と協力して、FDA(MIST、ICH を含む)など世界の規制機関の要件に従って、お客様の試験デザインをカスタマイズします。
hAME 試験の成功の鍵は、サンプルの迅速な分析にあります。米国ウィスコンシン州では、フェーズ 1 臨床部門と DMPK 放射線分析拠点の間にある共有キャンパスにおいて、放射線分析結果をリアルタイムで提供しています。ここでは対象ごとのばらつきを管理し、対象のタイムリーなリリースを促進します。
また英国では、DMPK ラボや臨床施設が医療機関と提携し、一般の健康な被験者だけでなく、患者様のヒト AME 試験も行っています。